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今日は面倒でしか無い行事の一つ。祥慶祭。 興味ねーし参加する気も更々なかった。 ただ、担任のヤローが「不参加だと内申に響くぞ」とか釘刺しやがって… 後で親にガタガタ言われるのもウゼーし、渋々参加をきめたわけ。 当然一番楽な役目でな。 「準備だとかやってられるかっつーの!」 で当日のみ担当、俺は今アルマーニのスーツを着せられていた。 柄じゃねーから着崩す事も忘れてねーけどな。 そして、それは想定外の出来事で… クラス前の廊下に、見たくもねぇー女がいた。 「鈴原…」 「げっ、九条くん」 俺達はお互いに反目しあっているせいか、どこで会おうと大抵最初に睨み合う。まぁ睨み合いっていうより、嫌なモノを見る顔を付き合わせてるだけだがな。 「まさか客かよ?」 「えっ?」 「だから教師の癖に客なのかよ?」 「そ、そうよ、悪い?」 アホだなコイツ。 本当は違うんだろ、顔と態度見りゃ一目瞭然だぜ。 どうせ変な対抗意識かなんかで、引っ込みが付かなくなった。そんな所だろ。 「ふーん」 「な、なによ?」 丁度この茶番に飽き飽きしてた所だ。 下らない出し物に辟易し、とてつもなく暇だった。 そんな俺だからこそ思いついた暇つぶし。 普段の俺ならコイツの相手は絶対しねーしな… 「べっつにー」 「………」 だがこれは、いつもムカつくこの女をおちょくる絶好のチャンス。 今ココに邪魔な奴等はいない… 同じクラスの御堂は、すかした顔で「祥慶祭は臨時生徒会業務で忙しい、クラス出展には参加できない、悪いな」とかほざいてやがった。 アイツだって内心じゃ、下らねぇーからやってられないと思ってやがったんだろ。 あの時はマジムカついた。 まぁそれが幸いした訳だけどな。 そして『この店』は女の客がターゲットと来てる。 つまりコイツの周りをウロツいてやがるアイツ等が来る可能性は皆無。 ククッ、存分に遊ばせてもらおうじゃねーか。 「随分レベルの低い客だが、まぁしょうがねー。相手してやるよ、入れ」 「え、ちょっ…っていうか、それがお客に対する態度なの!?」 「ばーか、違ぇーに決まってるだろ、お前仕様だ」 「はぁ? 仕様とかいいから私にも他の人と同じ対応にしてよね!」 って違う違う、とかブツブツ呟きながら鈴原は自ら引っ込みが付かなくなっていく。 マジでこいつアホだよな… 「ふんっ…仕方ねぇーな、そんじゃ…『ようこそ姫、お手をどうぞ』」 「…っ!!!!」 驚愕に見開かれた眼差しを無視し、俺は鈴原の手をとった。 「『クラブ、祥慶パラダイスです』…って事で早く来いよ」 「えっ、はっ?なっ…」 マジで下らねーとか思ってたけど、いいんじゃねー? ホストクラブ。 コイツへの嫌がらせには持って来いだろ? |