【 策略未遂、故意の罠 】


―4―




「………」

「……………えっと…」

 珍しく重々しい雰囲気に、私が不安になりかけた頃だった。

「あっ、まさかねぇちゃん…」

「ぅえっ?」

「あんたアレか?」

「…アレって?」

「玉の輿願望が激しく強い人間だったとかなのか?」

「え?」

「金か? 全ては金なのか?」

「ちっ、違うよ!」

「………」

「………」

「強欲ババァ…」

「…はぁ?」

 ふみは小さく呟いて、わざとらしく悲壮な顔で続ける。

「嘆かわしいぞねぇちゃん、我が姉ながら情け無い」

「えっ、ちょっ…」

「まさかねぇちゃんがそんな俗物だったとは…玉の輿目当てで見合いまでするなんて、そんなにまで金に執着してたのか…」

「………」

「………」

「ふ・み・く・ん…」

「なんですか、おねえ様?」

「違うって言ってるでしょ」

「なら、訳を言えよ訳を」

 さっきまでの重い空気は嘘のように消えていた。

 いつも通りのやりとりに、私はなんとなく安堵する。

「…ふみなんてもう知らない」

「は?」

「おねえちゃんに強欲ババァとか言う子には、もうなーんにも教えてあげません!」

「おっ、おい!」

 べっ、とふみへ舌を出し、私は不貞腐れたフリをして居間を後にした。

 上手く誤魔化せた…かな?

 こんなに追求されると思ってなかったから、つい話しちゃったんだよね。

 お見合いの事はともかく、ふみにあの事は内緒なんだから迂闊なことはもう言わないに限る。

 これからはもっと慎重に…

「気をつけなきゃ」







― 了 ―








台詞重視というか、ゲームシナリオ風な文章を書いてみてるけどなかなか勝手が掴めない。
気を抜くと長文癖が発動しちゃって…けど色々と新しい事を試みるのって面白いv

次回の5からはふみ視点!頑張れふーみん!(笑)


もどる